たとえ言葉が風だとしても~開発的ビジネス論序論~

開発とビジネスの架橋を目指した新たなシステムを議論・検討・批判する場です。

2018-01-01から1年間の記事一覧

とあるバスの情景<行きはよいよい帰りはこわい>

<行きはよいよい> ちょうど昼時に入る頃、私はバスに乗り込み、展示会が開かれる街中へと向かっていた。市民の足である公共バスは当然ケニア人が利用するもので、車内で異邦人は私だけだった。積み込めるだけ乗客を積め込んだバスは、凸凹する路面にまるで…

マラソン応援とネーションビルディング~「ケニア人」と「民族」って何?~

<使い分けられるアイデンティティ> 先日カフェでご飯を食べていると、いつにもましてお客さんたちがテレビに熱い視線を送っていた。自分も気になってテレビに目をやると、ちょうどロンドンマラソンの終盤が放映されているところだった。お茶を飲みながらぼ…

警官が「権力と暴力の豚」に成り下がるとき ~道を歩けば逮捕される、ナイロビ東部の日常~

あなたはこれまで何回銃を向けられたことがあるだろうか?おそらく日本人にこの質問をしてみたところで、たちの悪いジョークに聞こえるだけかもしれない。しかし、筆者はこれまで何回もケニアで銃を向けられてきた。おそらく十回はいかないくらいだろう。そ…